中小企業における経営者保証の課題とM&Aの現状
2024年09月17日
みなさんこんにちは
喜創コンサルティンググループ会長 山本将司です。
今回は経営者保証の課題とM &Aの現状について記事をまとめました。
はじめに
中小企業にとって、経営者保証は大きな問題です。
特に、企業をM&A(企業の合併・買収)で売却する際、経営者保証が解除されないトラブルが頻発しています。
国の方針では経営者保証の解除が推奨されていますが、現実には解除が難しいケースが多々あるようです。
本記事では、この経営者保証の問題とM&A市場における課題について詳しく解説します。
経営者保証とは?
まず、経営者保証とは、中小企業の経営者が会社の借入に対して個人として保証人となる制度です。
会社が倒産した際、経営者自身の個人資産が差し押さえられるリスクが伴います。
この保証は、企業をM&Aで売却する際に問題となり、買い手がリスクを嫌う要因にもなっています。
経営者保証解除の難しさ
国の方針として、経営者保証をできる限り解除することが推奨されています。
しかし、実際には次のような理由で解除が難しい状況が続いています。
▪️仲介業者の問題
多くのM&A仲介業者は、成約を優先するため、経営者保証の問題を軽視していることがあります。
売却契約を優先し、経営者保証の解除に必要な手続きを後回しにすることで、買収後にトラブルが発生することが多いです。
仲介業者が適切に役割を果たしていない場合、売り手と買い手の双方がリスクを負うことになりますので注意しましょう。
▪️銀行との交渉
経営者保証の解除には、銀行との交渉が必要です。
しかし、買収後も保証人としての責任が残る場合が多く、特に買い手が十分な資金力を持っていない場合、銀行は保証を解除することを拒むケースが多いです。
▪️財務基盤の問題
経営者保証を解除するためには、売却する企業が健全な財務基盤を持っている必要があります。
財務状況が不安定な場合、銀行や買い手はリスクを取らず、保証解除を進めることができません。
中小企業のM&A市場の課題
日本の中小企業は後継者不足などの理由から、M&Aを活用して事業を継続するケースが増えています。
しかし、M&A市場にはいくつかの課題があります。
▪️買い手不足
多くの中小企業が売却を希望していますが、買い手が見つからないケースが多く特に、財務状況が悪い企業やニッチな市場で活動している企業は、買い手を見つけることが難しいです。
▪️M&Aの仲介業者の質
M&A仲介業者には、企業の売却を成立させるために適切な手続きを踏まず、経営者保証の問題を無視する業者も存在します。
このため、売却後に買い手と売り手の間でトラブルが発生することが少なくありません。
▪️市場の成熟不足
日本のM&A市場は、まだ成熟していない部分があります。
特に、売り手・買い手のリスト作成が不十分なため、売却後のトラブルが発生しやすいのが現状です。
市場の成熟には、仲介業者だけでなく、金融機関や国のサポートも不可欠となります。
経営者保証解除に向けた解決策
経営者保証の問題を解決し、中小企業が安心してM&Aを進めるためには、次のような対策が必要なので覚えておきましょう。
▪️金融機関との協力
銀行が経営者保証の解除に対して柔軟な姿勢を持つこと。
特に、買収後の企業が健全な財務基盤を持ち、経営が安定している場合は、保証を解除する制度を整えることが必要です。
▪️仲介業者の規制強化
M&A仲介業者に対する規制を強化し、適切な手続きを踏むように指導することが求められます。
成約だけを目指すのではなく、買い手と売り手の双方が安心して取引を進められるような市場環境を作っていくことが必要です。
▪️経営者保証を前提としないM&Aの推進
最初から経営者保証を前提としないM&Aの契約を推進することも解決策の一つです。
売り手と買い手の双方が合意の上で、経営者保証を外すための具体的な計画を立てることが重要です。
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